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管理栄養士向け経腸栄養剤処方の厳密化によって高まる管理栄養士の役割
こんにちは。月刊『ヘルスケア・レストラン』の元編集長でフリーの栄養編集者の佐々木修です。
今回は令和8年度診療報酬改定における「医薬品経腸栄養剤の保険給付の見直し」について考えてみましょう。これは管理栄養士の皆さんにとっても影響のある大切な改定のポイントの1つです。
従来、医薬品経腸栄養剤については、提供にあたり医師の処方箋があれば、スムーズに保険給付されていました。
しかし今回、保険給付適正化の観点から、栄養保持を目的とした医薬品経腸栄養剤の保険給付の要件について、①手術前の患者、②経管によって栄養補給を行っている患者、③必要な栄養を食事により摂取することが困難な患者であり、医師が栄養保持を目的とした医薬品経腸栄養剤の投与が必要であると判断した場合と見直されました。
これについて、日本栄養治療学会、日本在宅医療連合会、日本老年医学会、日本サルコペニア・フレイル学会は、「対象となる傷病名や状態について具体的にされていない」とし、今年4月14日、4学会合同で医薬品経腸栄養剤の適応について具体的な指針を提示しました。以下にその指針の一部を抜粋して紹介します。
・低栄養のリスクのある術前患者
・併存疾患や術後合併症、術後補助治療等の二次的な事由による栄養状態の低下に対して必要な栄養を食事により摂取することが困難である術後患者
・GLIM基準等の妥当な診断基準により低栄養と診断され、食事からの栄養摂取量が不十分な患者
・通常の食事からの栄養摂取あるいは食事指導のみでは栄養介入が不十分であると判断したがん患者
・通常の食事から十分な栄養摂取が不十分であると判断した摂食嚥下障害患者
・慢性呼吸器疾患に加えてサルコペニア・フレイルを有する悪液質や疾患に伴う慢性的な炎症により通常の食事のみでは栄養改善が困難な患者、炎症性腸疾患など消化吸収に問題のある患者など、栄養組成の厳密な把握と用法用量の指導が必要な患者
さらに4学会は以下について付記しています。
・栄養補給が必要にもかかわらず、臨床的・経済的状況から患者・家族自身では食品の選択購入が困難であると医師が判断した患者
最後の経済的状況以外の項目においてはいずれも、通常の食事による栄養改善が困難な患者としています。こうした中、管理栄養士には経腸栄養剤によって栄養状態の改善を図り、経口摂取へつなげていくことが求められているのではないでしょうか。
栄養状態の改善につながる変化を見逃すことなく素早く介入するためには、完全調理済み食品等で給食業務を効率化し、管理栄養士が病棟に常駐できる体制構築を目指すことが望ましいと言えるでしょう。

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佐々木修/プロフィール
月刊『ヘルスケア・レストラン』の元編集長であり、現在はフリーの栄養編集者として活動しています。
栄養管理に関する情報を発信するトークライブなども行っており、専門的な知識を活かして多方面で活躍中です。


