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管理栄養士向け疑義解釈資料(その1)に示された 特別食加算対象となる嚥下調整食のあり方
こんにちは。月刊『ヘルスケア・レストラン』の元編集長でフリーの栄養編集者の佐々木修です。
今年の3月23日(金)、厚生労働省保健局は令和8年度診療報酬改定における疑義解釈資料(その1)を発出しました。ここで嚥下調整食について触れられているので引用します。
問46 特別食加算における嚥下調整食の対象となる「摂食機能又は嚥下機能が低下した患者」とは、内視鏡下嚥下機能評価や嚥下造影により嚥下機能の低下が確認できる者に限られるか。
(答)内視鏡下嚥下機能評価や嚥下造影は必須ではないが、医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士等の多職種で評価を行う等により、適切な栄養量及び内容を有する嚥下調整食が必要であると医師が判断し、食事箋を発行した患者が対象である。
問47 特別食加算の対象となる嚥下調整食は、硬さ、付着性、凝集性等のテクスチャーを計器等で測定し、一定の基準を満たす必要があるか。
(答)計器等での測定は不要だが、嚥下調整食に係る責任者が品質管理を行うこと。
2月18日(水)にアップした当コラムで私は、摂食嚥下機能回復体制加算の算定要件見直やリハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算2の新設などにより、今次改定の大テーマの1つが「経口摂取」であり、その鍵となるものが嚥下調整食であると述べました。
今回の疑義解釈資料(その1)は、この嚥下調整食について踏み込んだ内容となっています。まず1つ目に「適切な栄養量及び内容」です。
嚥下調整食は対象者の嚥下機能に応じて食事の物性を調整するため、水や出し汁を加えてミキサーを回す必要があります。ミキサーが回りやすく滑らかな出来上がりにするためには、食材の倍量の加水が必要です。しかし、そうすると加水によって栄養価が常食の約3分の1に低下してしまいます。
これを防ぐため、粥ゼリーや栄養剤などを加えてミキシングする工夫もされていますが、この場合、上記問47に提示されている「硬さ、付着性、凝集性等のテクスチャー」が問題となります。ここでは「計器等での測定は不要だが、嚥下調整食に係る責任者が品質管理を行うこと」と回答されています。つまり、施設にプランジャーなどの計器を導入して物性を測定する必要はないが、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021(学会分類2021)が規定した物性に準拠したものを提供することが求められているのです(図)。粥ゼリーや栄養剤などを加えながら、この物性基準を手作りで「品質管理」していくことはかなりハードルが高いと言えるでしょう。
ちなみにクックパック®︎にラインナップされている嚥下調整食はいずれも、学会分類2021の物性に準拠しており、栄養価も担保された製品となります。嚥下調整食に要する負担を軽減し、特別食加算の算定につなげていくためにもぜひ、導入をご検討ください。

図 日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2021
出典:https://healthy-food-navi.jp/navi_wp/wp-content/themes/navi/images/search/bunrui/bunrui2021-01.pdf

佐々木修/プロフィール
月刊『ヘルスケア・レストラン』の元編集長であり、現在はフリーの栄養編集者として活動しています。
栄養管理に関する情報を発信するトークライブなども行っており、専門的な知識を活かして多方面で活躍中です。


